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Published 22 April 2011

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マレーシア:ザ・ボディショップとトラフィックが違法な野生生物取引についてのキャンペーン「ボクのママはどこ?(Where's My Mama?)」を開始

マレーシア、クアラルンプール 2011年4月】
毎日、母親を違法な野生生物取引のために捕獲され、殺され、無数の幼い野生動物が孤児になっている。多くの動物の子もまた野生から捕獲され、かわいいペットにしたいという理由で違法に取引されることになる。


キャンペーンメッセージが書かれたザ・ボディショップのショッピングバッグ

 

現在、ザ・ボディショップは、トラフィックサウスイーストアジアと協力して「ボクのママはどこ?(Where's My Mama?)」キャンペーンをおこない、この問題への注意を呼びかけている。このキャンペーンでは、ペットの購入や選択の及ぼす影響について考えるよう一般の人々に強く呼びかけている。

 このキャンペーンでは、違法なペット取引による影響を受けているオランウータン、トラ、クマをとりあげている。

 「東南アジアの違法なペット取引は巨大な地下組織的業界である」とトラフィックサウスイーストアジアの地域事務局長のウィリアム・シャイードラ博士は言う。

 「オランウータン、トラ、クマ類や、この地域のその他多くの種がこうした取引の犠牲となっている。マレーシアのペットショップで入手できるカメ、ヘビ、鳥、魚、小型の哺乳類のうちかなりの割合が違法に供給されており、多くは採集や輸送の過程で死んでいる。」

 この問題への関心を高めるため、トラフィックサウスイーストアジアは、自身のフェイスブックページから、写真、ファクトシート、上記3種の専門家によるニュースや記事を掲載し、オンラインの普及啓発キャンペーンをおこなっている。

 ザ・ボディショップは、マレー半島にある58の店舗でキャンペーンポスターを掲げる。毎月、これら店舗には推定数十万人が訪れる。

 ザ・ボディショップはまた、キャンペーンメッセージが書かれた再生紙のショッピングバッグを使って、違法な野生生物取引を見かけたら野生生物犯罪ホットラインへ通報するよう一般の人々に呼びかけている。ホットラインは、マレーシアの保護団体で、トラフィックサウスイーストアジアも参加しているトラのためのマレーシア保全同盟(Malaysian Conservation Alliance for Tigers)が管理しているものだ。

「ザ・ボディショップでは、すべての製品が、地球に害を与えることなく入手した天然原料から作られているようにすることに非常に重きを置いている」とザ・ボディショップ・西マレーシアの経営責任者Datin Mina Cheah-Foong氏は言う。

ザ・ボディショップとトラフィックサウスイーストアジアのキャンペーンでは、違法な野生生物取引が絶滅のおそれのある動物種に与える影響について注意喚起をおこなっている。

 

 「私たちはトラフィックサウスイーストアジアとともに、このキャンペーンをおこなうべく活動している。このキャンペーンは、野生生物を守ることの重要性について人々に知らせる「ベルム-テメンゴールを守ろう(Save Belum-Temengor)」キャンペーンに引き続き、おこなっている。

 彼女は言う、「私たちは、流行だからやるのではなく、やるべきことだからやるのだ」と。